当店には、お陰様で全国各地から沢山のお客様にご来店いただいております。ただ、『行きたくても遠くて中々行けない』というお声を頂くことがあるのも現状です。今回のメンテナンスは、そんな当店へのご来店が難しいというお客様からのリクエストで、遠方へお車を引き取りに行かせていただいてのメンテナンス事例です。

忙しいお客様の為に。

今回ご依頼いただいたお客様は山梨県笛吹市にお住まいで、お仕事が忙しく中々当店へのご来店が難しいというご相談でした。遠方にお住まいの方でも、当店への道中を楽しみながら、或いは旅行と絡めてご来店いただくなど、沢山のお客様にご来店いただいている一方で、今回のお客様のように”中々時間が取れない”と仰られる方も少なくありません。

今回はそんなお忙しいお客様の為に、積載車を用いてお車をお引き取りに行かせて頂き、各部のリフレッシュやカスタマイズをさせて頂く流れとなりました。1日でこなせないメニューの場合は、お引き取り費用は頂くものの、その都度ご来店いただく交通費や所要時間を考えれば案外コストを抑えられる方法になります。

今回お預かりした車両はZVW30プリウス 後期型 Sツーリングセレクション G’sです。30プリウスの中でも”特別感”が強いモデルで、お客様も愛着を持って所有されています。今回は大きなトラブルが起こっている訳ではございませんが、長く乗り続けるためと、今までより少し仕様を変え、新たな楽しみを見出して頂くためのカスタマイズを行なっていきます。

初めて5年以上乗るクルマ。

山梨県に到着し、最初に対面させて頂いた時の印象は『大切にされているな』という印象でした。内外装ともに手入れが行き届いていて、下回りなどを見ずとも状態の良さが伺えました。お客様は『5年以上乗ったのはこの車が初めて』と話されていました。30系プリウスの中でもG’sは、特別なチューニングが施されたモデルであり、新車から大切に乗られている方も多いです。走り良し燃費良し、ルックスや内装の質感もよく出来たモデルだと当店でも感じています。そんな特別仕様車をオーナー様に合わせてさらに特別感をアップさせる為、京都に持ち帰って作業開始です。

更に走りを高めるリフレッシュとチューニング。

まずは足回りのリフレッシュと強化です。G’sは通常のプリウスよりボディ剛性が高く、スポーツ志向が強いモデルです。今回のリフレッシュ作業では、純正のショックアブソーバでは無く、減衰力(ショックアブソーバの効き具合)を調整できるTEIN エンデュラプロプラス を装着させて頂きました。高速道路やワインディングでは硬めに、一般道では柔らかめになど、乗り心地の好みに応じた微調整を楽しむことができます。

足回りに続いて、ブレーキもリフレッシュと強化を行います。

各部の手入れはしっかりされていますが、写真のブレーキキャリパー内部の錆など、見えない部分には使用に伴う劣化が見られました。特にリアのキャリパーピストンは金属製なので、錆によるトラブルが起こりがちです。

ピストン交換を含め、キャリパー内部のオーバーホール、各部品の清掃、必要い応じて部品は新品に交換します。

各部のオーバーホールやメンテナンスが終わり、要となるブレーキローター、ブレーキパッドにはDIXCEL製のローター、パッドに交換です。ローターはスリットと呼ばれる溝が入るSDタイプを、パッドにはダストが少なく制動力が純正よりも高くなるMタイプを使用しています。

制動力は上がりますが、極低速で走行している時にブレーキが強く当たるプリウス特有の違和感(通称カックンブレーキ)は軽減されます。ブレーキ、足回りなど、走りに関するリフレッシュを終え、続いてはエンジン吸気系、インテリアのアップグレードなどにPart.2へ続きます。次回も引き続きよろしくお願い致します。

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