30プリウスの車高を下げるカスタム(ローダウン)はカスタムメニューの中でも人気ナンバーワンと言えるかもしれません。ただ、車両が古くなっている30プリウスには、ローダウンの弊害として、あるトラブルが増加傾向です。今回の事例もそんな持病に関するご相談です。

ローダウン車に多い異音。

今回ご依頼いただいたお客様は、以前弊社で車高調整式サスペンションを装着させて頂いた方です。走行距離は5万km台で、30プリウスとしては少ない個体となります。

ローダウン量としては車検に通る範囲内で、純正比3〜４センチといったところです。ローダウンしてから一定期間が過ぎた頃に、減速時に足元から聞こえるカタカタという異音が気になり出したとご相談を頂きました。

異音の原因がこちらのドライブシャフトです。ドライブシャフトはトランスミッションからの動力を車軸に伝える役割があり、常に強い力がかかる部品です。車高を下げることによって、ジョイント部分位通常より負担がかかり、グリスの粘土が落ちているなどの条件と重なって異音が発生します。また、プリウスは回生ブレーキと呼ばれるモーターでのブレーキをかける特性もあり、回生ブレーキの負担による異音とも言われています。実際に回生ブレーキを使用していないシチュエーションでの原則では、同様の異音が発生しないケースが殆どです。現在はドライブシャフトが異音対策品に切り替わっています、新品交換後は異音が止まりましたが、長い目で見るとローダウン車はこちらの異音には要注意と言えるでしょう。

サスペンションの動きを良くする補強パーツ。

ドライブシャフトの異音が解決したところで、性能の良いサスペンションの動きをさらに高める補強パーツを取り付けていきます。まずはサブフレーム、リアのアクスルブッシュの取り付けボルトに『リジカラ』を取り付けます。リジカラはこれらの部分の剛体感を高めることで、乗り心地の質感の向上、コーナリング時の安定感アップ、ステアリングレスポンスの向上など、様々なメリットをもたらしてくれます。

フロント部分には、クスコ　ロアアームバーを取り付けます。こちらもハンドリング性能向上に一役買ってくれます。

リアエンド部分には、クスコパワーブレース リアエンドを装着です。こちらはハッチバック形状となる30プリウスの弱い部分を強化してくれるもので、装着後はコーナリング時の安定感向上や、乗り心地の向上にもつながる部品です。

一通りの部品装着が終わり、走行テストで問題がないことを確認して作業完了です。

カスタムとメンテナンスの両立の大切さ。

車両をカスタムしていくことは、変化もあって非常に楽しいです。しかし、カスタムばかりに走ってしまい、メンテナンスをおろそかにしてしまうと、外出先で予期せぬトラブルに見舞われてしまったり、せっかくのカスタムパーツの性能がうまく発揮されなかったりしてしまいます。今回のお客様のように、カスタムだけではなく、メンテナンスで愛車の事を労わる気持ちも非常に大切であるとKyoei Japanでは考えています。

プリウス本来の良さを生かした上で、楽しいプリウスのある生活をエンジョイしてください。最後になりましたが、今回は大阪府からのご来店でした。程よい車高にトムスの軽量ホイール、嫌味が出ない程度の補強パーツの装着によって、ドライブがとても楽しめる車両に仕上がっています。今後も気になる点がございましたらお気軽にご相談いただければと思います。この度は遠方からのご来店誠にありがとうございました。

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