エンジン始動時の気になる異音、振動の原因は? ZVW30 プリウス後期型、異音修理

30系プリウスのエンジン始動時の異音や振動の原因については、EGRバルブの不具合が定番ですが、昨今では違ったパターンの異常も増えています。今回は約30万kmを走行した車両の事例を紹介します。

縁の下の力持ち。

30プリウスのエンジン始動時の異音や振動についてインターネットで検索すると、多くの場合『EGRバルブ』に関する記事がヒットします。しかし、30系プリウスのエンジン始動時の異音は、さまざまな理由で発生するのも現状です。定番のEGRバルブ以外の原因としては点火系のスパークプラグやイグニッションコイルの不具合も多いですが、今回はまた違った箇所の不具合でした。

今回の異音や振動の原因となっていたのが、こちらの『エンジンマウント』です。エンジンマウントはエンジンと車両をつなぐ部分で、エンジンからの振動を吸収するために金属とゴムが合わさった形で構成されています。日頃から強い負荷にさらされている、普段は全く目立たない部分ですが、まさに”縁の下の力持ち”な自動車にとって非常に重要なパーツです。写真が1番リア側に備わるマウントの新品の状態で、ゴムと金属がしっかりと繋がった状態です。

お客様のプリウスのマウントは写真の通りひび割れがひどい状態で、

引っ張ると軸の部分が完全に分離していました。EV走行からエンジン走行に変わる際に”ゴツン”という感じの振動と異音があり、点検したところ発見されたトラブルです。フロント側のマウントにもひび割れがありましたが、今回は走行距離が多い車両であることもあって、リア側のみ交換させて頂く流れとなりました。交換後は振動が大きく軽減されました。

今回はついでに交換できる部分として、スタビライザーブッシュの交換も行いました。こちらもゴム質の悪化で異音が発生するリスクもありますので、予防的に交換です。ゴム系のパーツは走行距離的なものだけでなく、経年劣化もありますので、定期的な交換を交換をオススメしています。

インターネットの情報だけでは…。

昨今では、検索ワードを入力するだけで多くの情報が得られる反面、間違った情報を信じてしまい失敗を招くケースも増えています。間違った情報で修理を行なっても無意味に終わってしまい、結果的に無駄な費用が発生してしまいます。

今回のように、定番のトラブルではないトラブルで、定番のトラブルに似た症状が発生することも少なくありません。もしお車の異音が気になった場合は、インターネットも上手く利用しつつ、少しでも不安がある場合は当店までお気軽にご相談いただければと思います。交換する部品は同じでも、トラブルの解決までの道のり、きっかけは人それぞれです。当店ではプリウスにお乗りの皆様にできるだけ遠回りをさせないような研究と情報発信を心がけています。これから寒くなり、お車にも負担が増える時期ですので、お車の調子も少し気にされながらプリウスのある生活を楽しんでください。最後までご覧いただき誠にありがとうございました。

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