30プリウスにお乗りの方で、段差を超えた際にステアリングに伝わってくるようなガタガタという振動が気になっている方はおられませんか？ 当店に入庫する30系プリウスでも発生しているケースが少なくありません。足回りの異音と勘違いされがちですが、多くの原因はこちらのパーツです。

段差で発生する異音、でも足回りからではない場合が。

今回交換していくパーツは、『ステアリングインターミディエイトシャフト』通称インタミシャフトという部品、30系プリウスに関しては、実はリコールになった事がある部品です。停車時にステアリングを揺すった際に起こるコトコトという異音を伴うガタつき程度の車両もあれば、踏切などの細かいピッチの段差で激しくゴトゴト異音が発生する車両もございます。

インタミシャフトは運転席足元、ブレーキペダルの奥辺りに備わります。ステアリングを回すと連動し、車外のステアリングラックとステアリングを繋ぐ部分になります。

カバーを外すとボルトが見えます、インタミシャフトにはボルトが上下で１本ずつあり、リコールの際にがたつきが見られない車両はこちらのボルトの増し締めで対応されていました。若干異音が発生しているレベルの車両では、こちらの増し締めで症状が緩和する事もありますが、オーバートルクで締め付けることになりますので、良い方法とは言い難いです。今回はメーカーから販売されている『異音対策品』に交換していきます。

異音対策品に見られる改良点

写真向かって左が取り外したインタミシャフトです。右側が今回取り付けていく異音対策品、目視では１段階細くなる部分の形状が変更されていることが分かります。丸から四角に、太さも増しているようです。

全体的な太さも、対策品が1.8mmほど太くなっています。剛性アップの為でしょうか。伸び縮みする構造なので錆つきがなければ意外とすんなり交換できます。DIY派の方はシャフトを抜いてステアリングがフリーになった際に、回転しないように固定する事を忘れないようにしましょう。

足回りからの異音と勘違いされがち、異音対策の難しさ。

今回こちらの異音対策をブログにさせて頂いた理由が、当店にご来店いただくお客様がこちらの異音対策として、違う部分の部品交換からスタートされているパターンが少なくないからです。

段差を超えた際の異音がどこから発生しているか、というのはクルマがタイヤからステアリング、シートなど、ドライバーの身体とあらゆる部分がつながって構成されているため、異音の発生源を特定し難い点もあります。当店ではサスペンションを中心とした足回りリフレッシュをよく行っておりますが、サスペンションからの異音を疑ってご来店いただく方々が訴えられる異音の発生源がサスペンション周辺ではなく、インタミシャフトであった事例も少なくありません。

そういった事例にもその場で対応できるように、当店ではインタミシャフトも常に在庫しています。その他にも定番の交換部品であるスタビラザーリンクや、経年劣化で異音が発生する可能性があるスタビライザーブッシュなども在庫し、遠方から来られたお客様の抱えられているトラブルを可能な限りワンストップで解決できるような取り組みも進めております。

沢山のお客様にご来店いただけているお陰様で、このようなトラブルの『原因』に辿り着くスピード、精度が年々増してきております。今後も可能な限り多くのお客様が抱えておられるトラブルを解決できるよう、研究を続けて参りたいと思います。異音の感じ方は皆様それぞれです、気になられて居る方はまずご相談から、お気軽に宜しくお願い致します。最後までご覧いただき誠にありがとうございました。

お問い合わせ、お見積もりは『コチラ』

Kyoei Japan (プリウス専門店) / Kyoei Auto Service 

〒623-0046 京都府綾部市大島町坂尻２番地

Tel:0773-42-6921