本格的な夏を前に、30プリウス A/Cコンデンサー、ウォーターポンプ交換。
4月も中旬を迎え、日によっては初夏のような気温となる日も出てきました。この時期になると出番を迎えるのが『エアコン』ですが、使い始めのタイミングはトラブルが発覚しやすいタイミングでもあります。今回はそんなエアコンのトラブルに関するご相談です。
発見の早さも重要なエアコンのトラブル。
今回ご相談頂いたお客様のプリウスは走行距離が19万8千キロ、昨年の夏前にエアコンの効きが悪い症状に気づかれたそうです。その時はエアコンガスの補充と、漏れている箇所の点検を行なったそうで、その時にエアコンコンデンサーからのガス漏れが疑われるという診断を受けられていましいた。
今回弊社での点検でもエアコンコンデンサーからのガス漏れ、オイル漏れが見られました。エアコンガスが一定量以上外部に漏れると、エアコンから冷たい風が出ないという症状に陥ります。また、ガス以外にもエアコンライン内部のオイルが漏れ出て、オイルが減ってしまうと、コンプレッサーへのダメージも懸念されます。
今回はガスやオイルは完全に抜け切っていない状態で、他の部分へのダメージも少なそうでしたので、コンデンサーのみ交換していきます。
今回使用させて頂いたのはトヨタ純正品ではなく、国内ラジエターメーカーが製造している社外品です。こちらは品質に大きな問題もなく、純正品よりも安価での修理が可能ですので、30系プリウスなど年式が古くなり、メーカー保証も効かないような車種であれば社外品の選択も良いと思います。
エアコンの修理が完了したところで、もう一つ、車両の1部を冷やす役目のパーツを交換していきます。
予想外のトラブルを避けるために。
次に交換していくのは、エンジンを冷やすための冷却水を循環さるウォーターポンプの交換です。こちらに関しては現在異常を示すエンジンチェックランプが点灯しているわけではなく、トラブルを防ぐための予防整備です。
ウォーターポンプに関しては、警告灯が点灯して異常を示してくれる場合が多いですが、走行中に不具合が起きて、エンジンの再始動ができなくなるパターンの壊れ方もございます。
もし見知らぬ土地でエンジンが再始動できなくなったらと考えると、少しドライブにも不安があります。今回のお客様も、急なトラブルへの備えとしての予防整備でした。30系プリウスも初年度登録から10年以上経過した個体も増えており、今までの10年間よりもトラブルが増加する可能性は高いです。ウォーターポンプ、ハイブリッドバッテリー、EGRバルブなど、必ず不具合が発生するといえる場所に関しては、早めのメンテナンスが安心といえるでしょう。
各部の修理をしながら思うこと。
最後になりましたが、今回のお客さまには滋賀県よりお越しいただきました。先日から足回りの交換などでもご来店いただいており、ここ最近修理やメンテナンスに費用がかかってしまっていることもあり、『色々とお金がかかりますね〜』とお客様も仰られていました。これに関しては、『プリウスが壊れにくい』という世間の評判もあって期待外れ感もあるかもしれませんが、今までの10年とこれからの10年では、プリウスの耐久性などに関する評価も随時変化していくものと考えられます。
ただ、従来のガソリン車と比べると、消耗部品の交換頻度、ガソリン代などで、これまでは大幅に維持費を削減できていたはずです。これから30系プリウスに乗りたいとお考えの方は、今回のお客様の事例のような予防整備も必要になってきます。このようなお車を大切にされる気持ちは非常に重要だと思いますので、ブログをご覧いただいている皆様もぜひ参考にして頂ければと思います。この度は遠方からのご来店誠にありがとうございました。
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