プリウスのATFについて
皆様こんにちは、お世話になっております。いつも当店のブログをご愛読いただき、誠にありがとうございます。
今回のブログは、プリウスのATF(オートマチック トランスミッション フルード)についてです。
プリウスをはじめとするハイブリッド車にも、一般のガソリン車とは構造が異なるものの、トランスミッションは備え付けられております。オイル漏れなどの不具合がなければ、普通に走っていてオイルが著しく減少したりする事もありませんので、全く気にせずに乗られている方も少なく無いかと思います。特に、30型プリウスについては、『基本的に無交換』とメーカーから謳われていたぐらいです。しかし、昨今では、1台の車に長く乗られる方も増え始め、『シビアコンディションであれば10万キロ毎の交換』と推奨値も変わってきております。
『シビアコンディション』と聞くと、普通に乗る分には当てはまらない、と思われる方も多いかと思います。しかし、日本の交通事情ではほとんどのケースでシビアコンディションに当てはまる場合が多いのです。Googleなどで検索していただければ、それらの記載がある情報が沢山出てきます。
通常のガソリンエンジン車の場合で、ATF交換を怠った場合に起こりうる不具合としては、変速時のショックが大きくなる、最悪の場合は変速しなくなるといった現象が起こります。
プリウスの場合は『電気式無段変速機』と呼ばれるトランスミッションが採用されている為、通常のオートマチック車とは構造が異なります。
プリウスのトランスミッションには、駆動用モーターが内臓されており、そちらの冷却もATFが担っています。更に、ATFが劣化する事で、駆動ロスが発生し、燃費の悪化にもつながります。アメリカでは、ATF交換を怠っていた事で、モーターに鉄粉が入ってショートする故障事例も発生しています。当店でATF交換をさせて頂いたお客様からは、『走りが良くなった』とお声を頂いております。
こちらは、当店で採取したATFのサンプルです。向かって1番左が新品で、走行距離順に並べたものです。
こちらは、約92,500Km走行した時に抜き取ったATFと、46,000Km走行後、一度ATF交換をして、つい先日91,500Km走行時にもATFの交換をさせて頂いた車両との比較です。透明感が違うことがお分りいただけるかと思います。
3枚目は、45,000Kmの時にATFを交換した車両と、先ほどの、46,000㎞で一度ATFを交換した、91,500kmの車両のATFの比較です。45,000Km時のATFよりも、綺麗に見えますね! 定期的なATFの交換で、目に見えないトランスミッションの内部も綺麗に保つことができます。トランスミッションのトラブルは高額な修理に繋がりますので、最低でも10万キロに一度はATFの交換をされる事をお勧めいたします。
お車を長く安全に乗って頂くためには、メンテナンスは必ず必要となります。壊れてしまう前に予防整備を行う事で、結果的に『無駄使い』を抑える事ができるようなご提案を、プリウス専門店として今後も続けていきたいと思います。特に、30型プリウスは中古車相場もお手頃にはなっていますが、同時に程度が良い中古車を見極める事も大変重要になっております。いま乗られているプリウスを長く乗られたい方はもちろんですが、これからプリウスを買われる方にとっても、お役に立てるような情報を継続して発信していければと思っております。
プリウスが好きな方も、これから好きになっていく方も、プリウス専門店『Kyoei Japan』を、よろしくお願い致します。
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