平成23年式 ZVW30 プリウス 2回目の車検
皆様こんにちは、お世話になっております。今回は車検で入庫しました30プリウスのお話になります。今回入庫したプリウスは、新車から5年間乗られている車両で2回目の車検です。走行距離は13万キロ、5年間で13万キロということは年間の走行距離は約2万6千キロ、ということになり、一般的なお客様の平均より多いのではと思います。
こちらのプリウスは前回の車検はディーラーで受けられたそうです。その時の走行距離が約6万キロ、ほぼ部品の交換をせずに車検を通された状態でした。そして今回が2回目、走行距離が13万キロに達した状態での入庫となりました。
まずは足廻りです。リアのブレーキに明らかな異常が見られました。
左側がこちらの車両の左後ろに付いていたローターです。右側が右後ろに付いていたローターです。右後ろのブレーキパッドの戻りが悪くなり引きずっていて、このような変磨耗した状態になっていました。もちろんブレーキパッドと同時に即交換です。
新品のローターと比べると一目瞭然ですね…。こちらのお客様は綾部市から京丹後市の方まで通勤されており、途中の与謝峠は冬場の凍結防止剤の散布や散水の影響で、このように金属部分が傷んでしまう事が懸念されます。
リアのブレーキパッドは13万キロ無交換でこの状態です。固着の影響で偏磨耗が激しいです。プリウスはモーターでブレーキをかける『回生ブレーキ』のおかげでブレーキパッドが減りにくいです。
フロントのブレーキパッドも今回交換させていただきましたが、こちらも13万キロ無交換でした。こちらも『回生ブレーキ』の働きで、13万キロ走行してもこれだけパッドが残っています。当店ではお客様の年間走行距離などを聞かせていただき、先を見据えて予防整備をお勧めさせていただくよう心がけております。
続いてはエンジンに点火する『スパークプラグ』です。イリジウムプラグの寿命は10万キロと言われています。
13万キロ走行されてますのでプラグもかなり汚れていました。電極の消耗も見られ、オーナー様の普段からの走行距離も考慮して、こちらも今回の車検で交換させていただきました。続いてはATFです。
ATFは、メーカーによっては不具合が出るまで交換しないでください、と謳われていることも多いです。しかし気持ち良く乗るためにも当店では定期的な交換をお勧めしています。実際アメリカではプリウスのATF交換を怠って、駆動用モーターに鉄粉が入ってショートする、といった故障事例もあります。
左が新品で右が今回交換するにあたって抜き取ったATFです。汚れもですが粘度も落ちているため、潤滑性能の低下が予想されます。
不具合が起こってからのATF交換ではリスクが高いと当店では考えています。プリウスは日頃からのメンテナンスをしっかりしてあげれば故障も少なく、長く付き合っていける車です。当店では故障を未然に防ぐためにも5万キロ走行までに交換していくことをお勧めします。
さらに故障を未然に防ぐ予防整備として『PCVバルブ』も交換しています。PCVバルブが汚れると動作不良を起こして、エンジンオイルを消費してしまうという症状が、アメリカでは起こっていました。当店でも15万キロを目安に交換をお勧めしております。
最後になりましたが、日本では車を所有すれば『車検』というものが常に付きまといます。普通車の場合、車検は2年に1回ですので、修理やメンテナンスもその時にする方が多いです。ただ車検までの2年間に、故障して入庫されるケースも多いです。故障したのが自宅や職場など日常的な場面ならまだしもですが、休日のお出かけ中、ましてや高速道路走行時でしたらものすごく危険ですし、せっかくの休日も台無しになってしまいます。
当店ではオイル交換の時などにも簡単な無料点検を行い、会話をすることができない車に代わり、車のプロとしてお客様に不具合箇所をお伝えするようにしています。それは何よりも、皆様の快適安全なカーライフのためです。
これから秋の行楽シーズンです。楽しいお出かけの為に、大事な愛車とのコミニュケーションをとっていきたいですね!
Kyoei Japan/Kyoei auto service
〒623-0046 京都府綾部市大島町坂尻2番地
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