30プリウスの弱い部分を補うことで乗り心地に変化が出る『ボディ補強』ですが、巷では『やりすぎると良くない』と言われることがございます。あらゆる部分を補強して車両にクラックが入るといった事が起こることはほぼありませんが、確かに『やり過ぎて不快感が出る』という実例はございます。今回のブログは、車両の仕様に合わせた補強を心がけて行ったメニューを紹介します。

サスペンションの仕様、状態に合わせたパーツ選び。

ボディ補強の主な効果としては、車両にかかる力に対して逃げを減らす事です。サスペンションが受ける力の逃げ場をなくすことで、サスペンションの動きを良くすること、コーナーでの横から入る力をしっかりと受け止めて、ダイレクト感のあるフィーリングを手に入れることなどが挙げられます。

今回のお客様のプリウスは、昨年サスペンションのリフレッシュとして、KYB New SR スペシャル を装着させて頂いております。New SRスペシャルには、純正のショックアブソーバよりカーブでのふらつきが抑制される効果がありますが、スポーティな味付けの車高調やショックアブソーバと比べると、比較的マイルドな特性です。

各メーカーから発売されている補強パーツには、その単体での効果は記載されているものの、組み合わせによるメリット、デメリットが記載されている事は少ないです。

今回は、過去の取り付けデータを参考に、お客様からのご希望、車両の現状にあわせ、車外パーツと純正パーツを組み合わせたパーツ構成で作っていきます。

適切な補強がもたらす効果。

まずは車両の中心部、センターブレースと呼ばれる箇所には、CUSCO パワーブレース センターを装着します。こちらのパーツを取り付けることでコーナリング中の安定感、段差での突き上げ感がマイルドになります。単体での効果も大きいので、初めての補強パーツにもおすすめです。

車体後部にもCUSCO製のパーツを取り付けていきます。こちらはパワーブレース リアエンドという商品、ハッチバック形状となる30系プリウスは、車体後部の剛性感が弱い印象です。こちらは装着することによる不快感は少ないため、あらゆる仕様の車両への取り付けがおすすめできる部品です。

段差での衝撃、突き上げる感じを柔らかく、高級感がある雰囲気にしていく上で重要になるのがサブフレーム周辺の補強です。こちらは補強する事の効果が大きい反面、やり過ぎると不快感が出やすいポイントです。今回はサスペンションの仕様に合わせて、トヨタ純正品のメンバーブレースを使用します。こちらは30プリウスG’s、レクサスCT200hに純正採用されているパーツです。

フロント周りにもう一つ、ロアアームバーの取り付けです。こちらもマイルドなサスペンションに合わせ、G’s純正のパーツを取り付けます。こちらはアンダーカバーの加工なども必要なく、非常にスマートに取り付けることが可能です。

これらのパーツの取り付け時間は約1時間半ほど、短時間で体感効果も大きいメニューとなります。

適切なパーツ選びの重要性。

昨今では、SNSや動画配信などで、あらゆる部品の紹介が行われます。情報が手に入りやすい反面、全てのものが『良く見える』のも現状です。補強パーツのような機能面に作用する部品は、たくさん付けた方が良さそうにも感じますが、先に述べさせて頂いた通りで、仕様に合っていなければかけた予算が無駄になる事が多いです。

このような『組み合わせ』に関しては、一度取り付けた事がなければ判断が難しいので、Kyoei Japanでは過去の事例をデータとして残し、それらを生かしたご提案を大切にしています。皆様の普段は知られる道路状況や、乗り心地の好みなど、できる限り理想に近づけるようなメニューを作成いたします。乗り心地、質感に関するお悩みなど、お気軽にご相談下さい。

今回ご来店いただいたお客様からも、『理想的な乗り心地になりました』とご感想をいただきました。大切にされている車両に最適なパーツ選びができたことを、こちらとしても嬉しく思います。この度は愛知県からのご依頼誠にありがとうございました。

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