プリウスの燃費が悪くなる要素について掘り下げます。

新車の時より燃費が悪い、最近プリウスを買ったけど思っていたほど燃費が良くない、プリウスにとって大きな魅力となるのが『燃費の良さ』、燃費が悪くなる要素を知ることでそのメリットを最大限に活かすことができます。ということで、今回は『燃費』にフォーカスしていきたいと思います。

プリウスの基本的な特徴について

まずはプリウスの特性について、年間を通して気を付けておきたい部分、知っておきたい特徴について解説していきます。プリウスに乗っていて最も燃費の悪化を自覚しやすいのが、気温が下がる冬場の燃費です。

プリウスも一般的なガソリン車と同様に、ヒーターの熱源はエンジンの冷却水の熱を使用します。走行中に積極的にエンジンを停止させるハイブリッド車であるが故に、冷却水の温度が上がりにくいのもプリウスの特徴です。その為、ヒーター使用中は一定の水温から下がらないようにする制御(30系プリウスでは水温50度)が働き、冷えすぎを防ぐ為にエンジン稼働時間が長くなってしまい、結果的に燃費が悪化してしまいます。

特に通勤距離が短い方や、お買い物などで短い距離しか走らないという方は、冷却水の温度が上がりにくく、冬場の燃費は格段に下がる傾向にあります。夏場の平均が22〜25km/Lという方でも、冬場になると18km/L前後になるというのも珍しくなく、この辺りはプリウスの特性であるということは認識しておきたいポイントです。余談ですが、50系プリウスには冬場の水温対策として、ラジエターグリルに、水温に応じて自動開閉するシャッターが備わっています。その為30系プリウスよりも冬季の燃費が良い傾向です。

夏場に関しては、車内の温度が高くなり、ハイブリッドバッテリーが高温になりすぎると、充電に制御が入りアイドリングストップしなくなったりするケースもあります。また、エアコンの設定温度によっては消費電力が大きくなり、劣化が進んでいるハイブリッドバッテリーであれば燃費が急激に悪化することもあります。このような季節による燃費の変化はトラブルを抱えている場合でも、そうでない場合でも起こります。基本的な知識として押さえておきたいポイントですね。

プリウスを燃費良く走らせるコツとは

最近プリウスに乗り換えたけど、昔からプリウスに乗っている知人ほど燃費が良くない、といったお話をたまにお伺いすることがあります。これに関しては、もちろんトラブルが起こっている可能性もありますが、『乗り方』が原因である場合も少なくありません。

プリウスの場合は、一般的なガソリン車のように徹底的にふんわりアクセルで乗っても燃費が伸びなかったりします。走り出しはモーターだけで走行すると負担がかかり、消費電力も多くなってしまいます。その為、力が必要な0kmからの発進の場合はある程度エンジンの力も使った方が効率が良かったりします。強めにアクセルを踏んでエンジンの力を使いながら流れに乗るスピードまで加速し、そこからは車速を保つ感覚で一定のアクセル開度で走行するのが、Kyoei Japan的には燃費が伸びる乗り方であると考えています。

また、省エネ機能が働くECOモードの活用ですが、平坦路や下り坂、緩やかな登り坂では有効ですが、勾配がきつい登り坂では逆に燃費が悪化する場合があります。きつい上り坂ではエンジンの力を有効に使えるノーマルモードの方が相性が良いです。細かく燃費にこだわりたいという場合は、それぞれの走行モードの動きに注目してみるのも面白いです。

車両のトラブルによる燃費の悪化。

最後は車両のトラブルが原因となる燃費の悪化です。プリウスはガソリンエンジンと電気モーターを使用するハイブリッド車ですので、双方のメンテナンスが燃費を良く保つには重要になります。エンジン側の要素としては、エンジンオイルの劣化、スロットルバルブやインジェクター周辺の汚れによる空燃費の乱れ、ATFの劣化などが挙げられます。モーターなどの電気系側では、モーターを冷やすATFの劣化、ハイブリッドバッテリーの劣化、エアコンガスの減少によるコンプレッサー稼働時間の増加などが主な要素になります。

これら一つを改善しても平均1〜2km/h改善すれば良い方かと思います。ただ、それらの積み重ねでどんどん燃費は良くなり、新車時の性能を取り戻すことは可能であると当店では考えています。仮に平均燃費が19km/Lのプリウスで年間2万km走った場合と、24km/Lのプリウスで2万km走った場合では、ガソリン単価が160円だった場合の差額が約¥35,200となります。年間走行距離が多い方ほど、燃費の影響が大きく出ますので、ツボを押さえたメンテナンスが重要になりますね。

頑張らなくても燃費が良いのがプリウスの魅力。

ここまで燃費について少し細かく掘り下げましたが、プリウスのコンピュータ制御は非常に優秀で、車両に不具合がなければ意識せずとも良い燃費を出してくれます。あとは季節の変化による燃費の悪化の傾向を知っていれば、気になる燃費の悪化がトラブルによるものかそうでないものかが分かりますので、不必要なメンテナンスを行なってしまうような無駄使いも減らせるかと思います。プリウスの魅力でもある『燃費の良さ』、それをゲーム感覚で極めていくことも楽しさがあり、意識せずとも燃費が良くなるように設計されている有り難みもあります。皆様それぞれに合った『プリウスの乗り方』を見つけてみてください。

これらを踏まえてもなお、燃費について気になることがあればお気軽にご相談ください。皆様の『プリウスのある生活』が安心、安全、そして楽しくありますように、最後までご覧いただき誠にありがとうございました。

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