車検と同時のリフレッシュ Vol.3 30プリウス後期型の場合。

30プリウス後期型、5年先を見据えた車検、最終回です。最後はトラブルが起こると厄介な部分の紹介です。

壊れると走行できなくなる事もある部品。

最後に紹介するのが、『ウォーターポンプ』です。ウォーターポンプは、主にエンジン内部の冷却水を循環させる装置で、ハイブリッド車であるプリウスには、エンジンを冷却するエンジン側のウォーターポンプと、ハイブリッドシステムを冷却する為にインバータ側にもウォーターポンプが備わります。

まずはエンジン側のウォーターポンプです。こちらはトラブルが起こった場合に、走行不能になる恐れがある部分です。また、スピードメーター内には『ハイブリッドシステムチェック』の表示が出るため、インターネットの情報をもとにハイブリッドバッテリーの異常と勘違いされて、異常をリセットして走行を続けてしまい、エンジンをオーバーヒートさせてしまう事例も過去にはございました。ウォーターポンプだけでなく、車両に異常が発生した場合は速やかに設備の整った店舗での故障診断が大切です。

今回は予防整備として、インバータ側のウォーターポンプの交換も行わせていただきました。初代M/C後の11系、2代目の20系ではこちらのインバータ側のウォーターポンプの不具合が多く、特に20系は弊社にも毎年レッカーでの入庫がございます。30系では走行不能になった事例が弊社ではありませんが、常に回転している部分ですので、こちらも5年先を見据えて交換を行うことになりました。

もし今後も長くプリウスに乗ろうとお考えの方にとっては、これらのウォーターポンプの交換はおススメと言えます。また、冷却水の交換は定期的に必要となりますので、そのタイミングに合わせての交換は無駄が少なくオススメかと弊社では考えています。ここまで紹介してきたメンテナンスは、この先も長くプリウスに乗りたいとお考えの皆様には比較的重要な内容です。一気にまとめてではなくとも、段階的に気になる部分からでも始めると『安心感』につながっていくはずです。

新しいもの以外に生まれる価値。

最後になりましたが、この度は福岡県から多くのメニューのご依頼とご来店誠にありがとうございました。今回ご依頼いただいたお客様のプリウスは30プリウスの後期型、走行距離は12万5000km、後期型は前期型と比べて改善されている部分も多く、デビューから10年以上経過した今でも多くの方に愛されているモデルです。フロスティーグリーンマイカのボディカラーにアクア内装の組み合わせも、爽やかな中に高級感があって、非常に良い組み合わせです。お客さまは60系プリウスも魅力的には感じられているそうですが、今モデルで一気に跳ね上がった車両価格と性能のバランスを考えられたり、30系プリウスの使い勝手や優れた燃費、慣れ親しんだ乗りやすさなどを踏まえ、今回はあと5年ほどは乗り続けるとご決断をされたそうです。

確かに60系プリウスは進化した部分も多く、非常に良いクルマだと私自身も感じていますが、30プリウスにはそれを上回る魅力がある部分も間違いないとは思っていて、うまくアフターマーケットパーツを組み合わせれば新車時の性能を上回る車両を作り上げることも可能です。

今回は新車時に近づけるメンテナンスだけでなく、所々社外パーツを使用しアップグレードを施すことで、新車が買えなくなった30プリウスに『最後のマイナーチェンジ』を行ったような仕上がりになったのではないかと考えています。古くなったクルマに本当の価値を見出せるのは世間でも我々でもなく、オーナー様自身です。皆様にとって最高の『プリウスのある生活』を作るお手伝いを、これからも続けていきたいと思いますので、今回のような事例にご興味がある方はお気軽にご相談ください。よろしくお願いいたします。

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