長い目で見てトラブルを防ぐ為に。30プリウスG’s ブレーキキャリパーのオーバーホール

プリウスは回生ブレーキのお陰でブレーキパッドの消耗が少ないというメリットの一方で、走行距離を重ねるとブレーキの動きが悪くなる一面もございます。今回は動きが悪くなる前の予防整備として、ブレーキキャリパーのオーバーホールを紹介していきます。

ブレーキキャリパーの動き。

プリウスは電気とモーターを使って走るハイブリッド車です。足元にはガソリン車と同じようなブレーキが備わります。ただ、一般的なガソリン車と違って、常にこのブレーキで減速しているわけではございません。多くのシチュエーションでは、駆動バッテリーを発電する際に発生するエネルギーで減速する『回生ブレーキ』を使用し、写真の機械的なブレーキは強くブレーキを踏んだ時、ハイブリッドバッテリーの充電が満タンになった時、スピードが落ちて停止する寸前や、極低速で走行している時など限定的な場面で働きます。

これによってブレーキパッドの消耗を大幅に抑えられる反面、メンテナンスを怠っている事例も少なくありません。また、走行距離が多くなるとブレーキパッドのみの交換では対処できなくなったりします。ブレーキパッドやディスクローターを長持ちさせるためにも、『動きを良くするメンテナンス』が大切です。

新車時に近いフィーリング。

写真はリアのブレーキキャリパーの内側、銀色の丸い部分がピストンと呼ばれる、ブレーキパッドを押して油圧をかけている部分です。

30プリウスの場合は、フロントがセラミック製のため、錆などによる固着リスクはかなり少ないです。対してリアは金属製ですので、こちらはサビによってシールを傷つけてオイル滲みの原因になることもございます。こちらの錆具合なども注意が必要で、弊社でも錆びたピストンを無理矢理戻すことでオイルが漏れたのであろうと推測できる車両が、昨今では多く入庫しています。

その他にも、ブレーキキャリパーが適切に動くために備わるスライドピンや、

ブレーキパッドが滑らかに動くために重要なフィッティングキットなど、劣化が見られる部分を交換することで長い目で見てブレーキのトラブルを抑制することが出来ます。

新車から5年程度であればここまでの部品交換は必要なかったものの、昨今では可能な限り長く30系プリウスに乗りたいという方も増えています。『あと何年プリウスに乗り続けるか』でも、最適なメンテナンスの方法が変わってきます。

見えない部分だからこそ。

今回ご依頼いただいたお客様のプリウスG’sは、平成27年式で走行距離がもうすぐ27万km、スポーツ走行を楽しまれていたりで一般的なプリウスよりは酷使されている車体かと思います。それでも定期的なメンテナンスをしっかりされているため、まだまだ乗り続けることが出来そうな状態です。

走行距離が多くなってくると、メンテナンスのタイミングやそれにかける費用で迷いが出ることも多いかと思います。その辺りは愛車との距離感、愛着、そしてあとどのくらい乗り続けていきたいかなど、あらゆる観点からお考えいただければと思います。30系プリウスは今もなお、魅力的な車だと感じておられる方が多いモデルです。今回のお客様のように、25万kmを超えてもしっかりとメンテナンスを続けて乗り続けるという方は今後増えてくるのではないでしょうか? 我々としては簡単にお乗り換えを進めず、お客さまに合わせたサービスを心がけていきたいと思います。この度は愛知県からのご依頼誠にありがとうございました。

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