30プリウス前期 走行距離22万km、『まだ乗り続ける』という選択。

走行距離22万km、皆様なら乗り換えを考えるか、それとも限界を目指して乗り続けるか、どのような選択をされるでしょうか? 今回のお客様は後者である、乗り続ける選択をされたストーリーです。

年を重ねてもなお増す魅力。

30プリウス前期型が発売されたのは2009年、そこから2011年までの約3年間、たくさんの車両が販売されています。今回ご入庫されたお客様の30プリウスは2011年式、前期型の中でも末期のモデルです。

購入されてから暫くは特に拘った点もなく、普段使いの車として普通に接する日々だったそうです。しかし、ある時を境に、『もう少し乗り続けたい』という気持ちが芽生えたそうで、各部を綺麗にしながら、現在の走行距離22万kmに至ります。

22万kmも走れば、自然と各部の劣化は進みます。今回は22万kmを超えてもなお、新車に近い性能を取り戻すことを目標にメンテナンスを始めます。

新車時の良さを知るお客様のために。

今回のメンテナンスの内容は以下の通りです。

EGRバルブ周辺からいンテークマニホールドなどを含むエンジン吸気系の清掃

インジェクター交換(レベリングインジェクタ)インジェクタ出口周辺の清掃

スパークプラグ交換

ATF 交換 (Wako’s Premium S)

ロアボールジョイント交換

エンジン ウォーターポンプ交換

ドアベルトモール交換

これらを1日(日帰り)での作業で行っていきます。お客様はエンジン低回転時、エンジン始動時の異音や振動、トルク感の少なさを実感しておられ、まずはエンジン吸気系の作業からスタートです。

ガソリンを噴射するインジェクター周辺の汚れです。カーボンが分厚く堆積しています。

ガソリンを噴射するインジェクターには細かい穴が空いていますが、写真のようにほとんど詰まった状態、お客様の感じておられたトルク不足はこちらが大きな原因であったと推測されます。

EGRバルブも同様にカーボンが堆積しています。最近では、エンジン始動時の異音の原因がEGRバルブだけではないケースが増えています。走行距離だけでなく、経年での汚れも見られ、総合的なメンテナンスが必要になっています。

エンジンのウォーターポンプはトラブルが起こっていたわけではありませんが、予防整備として交換です。ウォーターポンプのトラブルは深刻な症状に繋がりかねないので、早めの整備がおすすめです。

足回りの部品であるロアボールジョイントは、経年劣化でブーツが破れている車両も多くなっています。その際にブーツのみ交換されているケースも多く見受けますが、少なからず内部のブッシュにヘタリが出ているため、Kyoei Japanではブーツ交換の選択肢は設けておらず、部品そのものを交換させて頂きます。

サイドガラスに接する部分となるベルトモールも、経年劣化によって水切りの部分が千切れたり、白ボケて見栄えが悪くなっているケースが増えています。こちらも新品に交換でリフレッシュです。

多くのメニューをご依頼いただきましたが、作業時間は5〜6時間程度、日帰りでの作業となりました。

愛車の価値を決めるのはお客様自身です。

22万km走行しているようには見えない30プリウス前期、オーナー様の日頃の手入れの良さが際立っています。古くても綺麗に、しっかりメンテナンスされていれば、旧モデルとなった30プリウスであっても唯一無二の存在となるはずです。燃費性能では現行プリウスにも負けず劣らず、車内空間や荷室空間も30系プリウスの使い勝手の良さが光ります。

クルマの価値を決めるのは世間ではありません。そのクルマの事を想うオーナー様が決める事です。ご自身がメンテナンスしたいとご決断されたことに対しては、プリウス専門店として全力で協力させて頂く所存でございます。

最後になりましたが、今回のメンテナンスを終えて、新車時を上回るぐらいの燃費が記録できたとオーナー様よりフィードバックを頂きました。新車時を知る方もそうでない方も、30プリウスの本来の性能を体感されたい方はお気軽にご相談ください。この度は京都市伏見区からのご来店誠にありがとうございました。

この投稿へのトラックバック

トラックバックはありません。

トラックバック URL