Quantum Solenoidを取り扱い始めて3年、これまでと『これから』について

『もう少し高速域で伸びがあればなぁ…』プリウスに乗っていて、走りに大きな不満がある訳ではありませんでしたが、モーターアシストの恩恵が薄れる中〜高回転域でのトルク低下、普段の走りや調子を気にしながら乗っていると少し気になってしまう一面でした。

そんな中で、アメリカのプリウスコミュニティの中で盛り上がりを見せていたのが『Quantum Solenoid』、当店のアメリカ支店であるKyoei USAを通じて現地のカーガイ達にコンタクトを取り、その良さを確認した上で取り扱いを始め、今年で3年目となります。

今では当時の予想を遥かに上回る数のユーザー様に恵まれて、今日に至ります。今回のブログは、すでに使って頂いている皆様にも、これから使ってみようかなと思っておられる方々にも読んで頂きたい内容となっています。

7馬力の恩恵

初代Quantum Solenoid発売時にアメリカのインテーク(吸気系)パーツメーカーである『INJEN Technology』で行われたパワーチェックでは、約7馬力の向上が確認されました。7馬力の変化は小さくも感じますが、出力特性の変化の恩恵はあらゆるシチュエーションで生かされます。

高回転時の油圧に負けないソレノイドバルブの作用力によるパワーの落ち込みの低減、ピークパワーを発揮するポイントに素早く正確に到達する出力特性の最適化など、公道でのドライブをより楽しく、アグレッシブにしてくれるような効果はすでに使って頂いている方々から概ね好評を頂いております。

『プリウスは退屈なクルマ』というイメージを持っている方も多いかもしれませんが、シーンに合わせてパワーモードやエコモードを使い分けられる事や、ガソリンエンジン車には無い低回転域での力強いモーターアシストの恩恵によって、ワインディングロードでもそれなりに楽しく走ることができます。

Quantum Solenoidは、そんなプリウスの意外な一面を更に力強くしてくれるような、冒頭にも書かせて頂いた『もう少し』をプラスしてくれるアイテムです。

更なる扱いやすさ、日本の道に合う特性に

初代モデルはプリウスの最も苦手と言える高回転域でのパワー変化、プリウスは走行している速度によってアクセルを踏み込んだ際の回転数が変化するため、時速で言えば80km/h辺りからの変化が最も大きい仕上がりでした。

ただ、日本の道、特に一般道では40〜60km/hで走行することが多く、その特性が活かされるのは高速道路や平均速度の高いバイパス道路に限られる事が若干懸念されていました。

そんな中で登場したのが、2代目モデルとなるQS2です。こちらは高回転域だけでなく低〜中回転域、時速で言えば40km/h辺りからの加速にも変化が起こる特性となったマイナーチェンジモデルです。

低回転域からの変化で新たに発生した懸念されるポイントが『燃費』です。プリウスに乗られている方がプリウスを選ぶ理由として重要なポイントになる部分なのですが、ここに関してはQS2の恩恵によるアクセルを踏み込む量が減るという点を上手く利用して、『逆に燃費が良くなった』と言う方もおられます。

もちろん燃費を少し犠牲にしてスポーツ走行を楽しみたいと言う方にとっても相性が良いパーツとなります。エコカーにも楽しさを、当店としても大事にしたい理念の一つです。

更なる高みへ『Track』の名と共に

正直なところ、QS2が最終進化版だと思っていましたが、そこは広大な土地を誇るアメリカで生まれたメーカー、全体的にもう少しパワーアップする特性となる性能を纏ってデビューしてきたのが『Quantum Track(クァンタム トラック)』です。Trackは日本っぽく言うとサーキットという意味合いです。

QS2の特性を更に強化した性能で、高速域、特に100km/hからの加速力は従来モデルを上回ります。『100km/hからの加速力は必要ないのでは?』と思われる方もおられるかもしれませんが、新東名高速道路では制限速度120km/h区間があり、100km/h巡行からの追い越しを強いられるシチュエーションも多く見られます。そういった場面で力となる特性なので、これから道路整備が進んでいく中で恩恵があるシチュエーションも増えることが予想されます。

これ以上の馬力アップはECUのセッティング変更も必要になる可能性があるため、今の所は行われないのかなと思います。しかしながら馬力アップには中毒性があるため、もう少し速くならないかなと考えてしまう時もありますね。笑

スポーツカー高騰の今『プリウス』の立ち位置は?

2022年現在、新車で購入できるスポーツカーの価格はかなりのものとなり、気軽に買えてサーキットに持ち込むという感覚ではなくなりつつあります。良き時代を彩った往年のスポーツカー達も次第に希少価値や輸出需要の影響で価格が高騰、部品の廃盤も進んでいて、こちらも気軽に走りを楽しめなくなる情勢が広がりつつあります。

当店に来られるプリウスのお客さまでも、『昔はスポーツカーに乗っていた』という方が意外と多く、そんな皆様のプリウスにはその当時の趣向を感じさせていただけるような足回りのパーツ、ボディ補強パーツ、ハイグリップタイヤなど、ドライブを楽しくするようなアイテムが多数装着されていて、中には『サーキット走ってます』という方がおられる程です。

当店でも『エコカーカップ』というレースイベントに参加して、プリウスでサーキットを走行する機会を体感しています。その際にもある程度の足回り補強とボディ補強を加えれば小さめのサーキットならそれなりに楽しく走れるのでは?と手応えを感じました。

何より外装の中古パーツが多く流通しているため、アクシデントの際も比較的安価で修復が可能です。スポーツカー高騰の今、プリウスを割り切った使い方で楽しむのは意外とアリかもしれません。

当店でもミニサーキットを走行するイベントなど、将来的に企画していければ新たなプリウスの楽しみ方がご提案できるのではないかと感じています。『プリウスは面白くない』という固定概念を少しでも取り払えるように、Quantum Solenoidと共に歩みたいと思います。最後になりましたが、皆様のプリウスも『もう少しだけ』楽しくしてみませんか?

お問い合わせ、お見積もりは『コチラ

Kyoei Japan (プリウス専門店) / Kyoei Auto Service 

〒623-0046 京都府綾部市大島町坂尻2番地

Tel:0773-42-6921 

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