世界にたった1台のプリウスの為に。ZVW30プリウス 前期型 Part.2

前回に引き続き、30プリウス前期型のリフレッシュ作業の続きです。今回は冷却関係の予防整備、下回りの錆止めについて解説していきます。

放置すると後々厄介な存在に…。

フロントバンパーが外れた状態で、お客様のプリウスを堀川一鈑金様へ入庫です。ここで下回りの防錆アンダーコートを施工して頂きます。当店でも簡単なシャーシブラック塗装は行いますが、塗装面の強度が格段に上がるアンダーコートは塗装のプロに任せます。堀川一鈑金様は旧車のレストアにも強い一面もあり、下回りの塗装の仕上げも非常に丁寧です。

塗装後はこのような色合いです。塗膜に硬さもあり、少し工具が当たった程度では傷もつきません。

下回りの錆は、悪い状態を放置する事でトラブルを引き起こす原因となります。走行距離が少なくても錆が多い車両は不具合が多いケースも少なくありません。もしアンダーコートのような強靭な塗装をお考えであれば、錆が進行する前が理想です。

今回は下回りの補強パーツも一部変更です。写真のTanabe 製のメンバーブレースの最低地上高が低く、段差での干渉が気になるとご依頼を受け、フロアに沿った形となるオクヤマ製のメンバーブレースに変更させて頂きました。

こちらに変更するとフロアに沿った位置に取り付けができるため、地面とのクリアランスもしっかり確保することができます。塗装もしっかりしていて、対サビ効果も高そうです。下回りの防錆も、トラブルを未然に防ぐ予防整備の一環です。サビが発生すると本来トラブルが起きなかったはずの場所が不具合を起こす場合もあり、特に雪が降る地域にお住まいの方、海の近くにお住まいの方は要注意と言えるポイントです。

トラブルになると大事に?!冷却系のメンテナンス。

続いての箇所もトラブルが起こる前の予防整備です。プリウスのエンジンやハイブリッドシステムの冷却には、クーラントと呼ばれる冷却水が使われます。クーラントを隅々まで循環させるためのウォーターポンプが、エンジン側とハイブリッドシステム側の2箇所に備わります。

写真がエンジン側のウォーターポンプです。プリウスの場合は走行中でもエンジンが停止することもあり、そんな状態でも冷却水が循環するように電動モーター式のウォーターポンプが採用されています。従来のガソリン車のように異音が発生したりする事は殆どなく、劣化により回転数が下がり、エンジンチェックランプが点灯するという症状が多いです。今回はそんな異常が発生する前に、安心して乗り続けていくための予防整備です。

こちらがハイブリッドシステム側のウォーターポンプです。こちらもエンジン側と同様に予防整備です。こちらに不具合が起きるとインバータがオーバーヒートを起こし、最悪の場合走行不能となってしまいます。

今回はウォーターポンプ以外にも、ラジエターファンのモーター交換や、ホース類も交換させて頂きました。冷却系のトラブルは、最悪の場合エンジン本体へのダメージや、ハイブリッドシステムにも致命的なダメージを与えかねません。今回のお客様のように”長く安心して乗り続けたい”という方にとっては大切なメンテナンス項目と言えます。Part.2はこの辺りまでで、次回は内装パーツや廃棄系パーツなどを紹介していきます。

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