2年間を見越した車検整備、30プリウスG’s
車検の時は、最低限の整備、修理を行う場合もあれば、できるだけ長く乗りたいという方のニーズに合わせた整備を行う場合もありますが、最も多いのは『次の車検までに不具合が起きそうな部分』まで整備するパターンです。今回の事例もそれに当てはまるような内容ですので、紹介していきます。
その場しのぎだけでは…
車検という制度は、受かるか受からないかという観点で見れば決してプリウスに安心して乗れるというわけではありません。破れる寸前のゴムブーツ、異音が発生していてもガタつきを検査官が現認できない場合、ブレーキパッドが残り少ないが制動力は出ている場合など、車検の日に基準の数値さえ取れれば、直近でトラブルが起こる事が分かっている状態でも車検には通ってしまいます。
そのため『車検にさえ通れば2年間安心して乗れる』と少し誤った解釈でクルマと接している人がこの国には決して少なくない印象を受けています。Kyoei Japanのお客様には、プリウスを大切に思うお客様が多い背景もあるかと思いますが、その場しのぎの『最低限』の車検を行うことはほぼありません。

今回のお客様も、昨年サスペンションのリフレッシュをされたり、プリウスのある生活を楽しんでいるお客様です。写真のようなロアボールジョイントのブーツの状態の場合、亀裂は見られるもののグリス漏れが無いため車検の基準で言えば合格してしまいます。ただ、次の車検までの2年の間にブーツが破れてしまうことは予測できますので、お客様と相談させていただいた上で交換をさせて頂くことになりました。

また、ロアボールジョイントは走行中絶えず稼働する部分ですので、30系プリウスの年式を考えると、表面のブーツのみの交換では少し不安要素が残ります。弊社ではジョイント本体の機能も回復させるため、本体の交換を行います。

リアのブレーキキャリパーには、ブレーキオイルの滲みが確認できたため、清掃やオイルシールなどの交換を行うオーバーホールを行なっています。回生ブレーキの恩恵で動作頻度が少なくなるプリウスのブレーキですが、メンテナンスを怠ると思わぬ不具合を発生させることがあるので、注意が必要です。
このように、車両に不備がないかの点検がメインとなる車検であっても、プリウスに対する皆様の価値観で、内容やご予算は大きく変わってきます。プリウスを大切に思う弊社としては、同じようにプリウスを大切に思う方々と繋がっていければと願っています。
価格以上の価値を見出すために。

最後になりましたが、今回のお客さまには、東京都からリピートでのご来店を頂きました。遠方からのご来店誠にありがとうございました。弊社は全国各地からご来店頂く皆様から大切なお時間とご予算を頂いていることに責任を強く感じています。昨今ではスピードや予算を重視される車検が一般化されていますが、弊社では日頃の業務で蓄えた知識技術を活かして、細かい部分への目配りや気配りを可能な限り怠らないように作業を行なっています。お客様が普段なかなか気付けない部分にもトラブルの芽は潜んでいます。当たり前の業務として行われていく車検であっても、皆様それぞれに合わせた内容を作っていきますので、ご興味のある方はぜひお気軽にお問合せいただければと思います。よろしくお願いいたします。
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